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■東急大井町線・等々力駅
東京・世田谷区にある東急大井町線の駅。駅舎は上下線に挟まれた
位置にあり、電車に乗るには必ず踏切を渡る必要がある。またホー
ム上屋は木造となる。大井町線の急行運転に伴い、当初は等々力駅
を地下化のうえ通過線が増設される予定であったが、等々力渓谷の
湧水に影響が出るとの懸念から地元住民により反対運動が起こって
いる。そのため着工は滞り、代替として隣駅の上野毛駅に通過線を
設け駅舎も近代化された。対して等々力駅は現在でも古い駅舎のま
まとなっている。
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■ゴルフ橋と等々力渓谷へ下る階段
等々力駅から歩くこと3分、路地の先にゴルフ橋が見える。ゴルフ
橋は谷沢川に架かる橋で、橋の袂には等々力渓谷へ下る階段がある。
なお「ゴルフ橋」の名前の由来は、かつて存在した東急ゴルフ場の
入口に架かる橋であった事から。
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■谷沢川
階段を下りゴルフ橋を潜ると、鬱蒼とした森の中を流れる谷沢川に
辿り着く。通常、河川は上流域が渓谷で、下流域が人工堤防を流れ
るのが一般的であるが、谷沢川は上流域が暗渠や人工堤防で、下流
域が渓谷という、真逆の風景となる。これは谷沢川が流れ込む多摩
川沿いに国分寺崖線があり、この付近が宅地化されなかったため。
ちなみに、同じく下流域に崖線がある石神井川も、付近は渓谷とな
る(北区王子の音無渓谷。現在は流路の変更により人工河川が流れ
る親水公園となる)
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■等々力渓谷を歩く
ゴルフ橋付近から下流へと歩く。谷沢川の脇には遊歩道が設けられ
渓谷内の散歩を楽しむことができる。ただし道幅は狭く、かつ柵も
設けられていないため、歩行には注意が必要。また谷沢川は自然の
河川であり、上流域で大雨が降ると増水の恐れがあるため、荒天時
の散歩はお控えいただきたい。
※画像は「渓谷橋」より上流方面を見た画像。
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■頭上を環状八号線が横切る
遊歩道をさらに進むと頭上に環状八号線が見える。環八通りの橋は
玉沢橋。ここから急な階段を上り、環八通りに出る事もできる。ま
た環八通りの玉沢橋脇には、渓谷を眺められる事で有名なパスタ屋
さんがある。
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■船着場?
環八通りを越えた先には船着場のような箇所があり、谷沢川を間近
に見る事ができる。もちろん相当な浅瀬のため船は通行できない。
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■公園橋
渓谷をさらに進むと、公園橋という小さい石橋が現れる。この橋を
渡ると、等々力渓谷横穴古墳へ辿り着く(画像なし。あしからず)
この古墳は、等々力付近の有力な農家の墓と推定されている。比較
的原形を留めていた3号墳からは人骨や土器などが出土した。
※画像は「公園橋」より上流を見た画像。
※矢印を画像にかざすと「公園橋」遠景の画像に。
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■等々力渓谷公園
等々力渓谷横穴古墳を含む付近一帯は等々力渓谷公園となる。隣接
した広場には、横穴古墳の説明版が設置されている。ただしこの広
場は(遊具はないものの)児童公園然とした広場で、渓谷にはやや
不釣合い。
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■不動の滝
等々力渓谷横穴古墳よりさらに下流へ歩くと、等々力不動尊が現れ
る。渓谷上にある本堂のほか、川沿いには稚児大師堂、稲荷堂が建
立されるが、その最たるものが「不動の滝」であろう。画像右側の
細い白い線が滝。現在でも行者が白衣を着て滝に撃たれるという。
この不動の滝、以前は水量が多く爆音が轟いたという。「等々力」
の地名はこの滝が由来である。
※矢印を画像にかざすと不動の滝へ渡る「利剣の橋」の画像へ。
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■渓谷を抜ける谷沢川
等々力不動尊より下流域は鬱蒼とした森の中を抜け、再び住宅地が
現れる。付近はコンクリートの護岸となり、さながら用水路の雰囲
気に逆戻りする。丸子川と交差した先で、多摩川に合流する。
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