にょほほ電鉄 - 車両 - 富士山麓電気鉄道
富士山麓電気鉄道は山梨県の大月から富士山駅を経由し河口湖に至
る路線。「富士急ハイランド」を始めとする富士急行の鉄道部門で
ある。車両は譲渡車が占め、特急車両はJR東海371系や小田急
20000形が、一般車両はJR東日本205系や京王5000系
が活躍をする。始発駅では発車サイン音として「♪富士山」が流れ
る。
※画像は河口湖駅前に静態保存されているモ1形。
駅名標 富士急行
駅名標は、以前は富士山のイラストと駅所在地の標高が書かれた駅
名標であったが、2018年に富士急ハイランド内「トーマスラン
ド」が20周年を迎えたのを記念して、各駅ごとにトーマスのキャ
ラクターを模した駅名標へと変更された。自駅の欧文書体はテレビ
アニメのロゴに使用されている書体である。なお、イベント終了後
に駅名標は再交換されたが、キャラクターの面積を小さくしただけ
に留まった。

和文書体:丸フォーク
欧文書体:自駅・Flange BQ 次駅前駅・丸フォーク

注意喚起用ドアステッカーは、6000系と新旧トーマスランド号
に貼付されるがデザインは異なる。画像は6000系のもの。窓ガ
ラスではなく下部に貼付されている。
対して6000系「トーマスランド号」はトーマスのイラストが描
かれたものが窓ガラスに貼付される。
引退した5000系「トーマスランド号」はトーマスではなくノー
スウエスタン鉄道の局長であるトップハム・ハット卿のイラストと
なり、注意喚起の文言もハット卿の口調に合わせたものとなる。
※矢印を画像にかざすと駆け込み防止注意喚起のものへ。

■8500系(2016年)

2000形の引退に伴い登場した最新鋭特急車両。JR東海371
系を譲受し導入した。種車は「あさぎり」号として富士山の南側を
走っていた車両で、奇しくも富士山と縁のある鉄道での再就職とな
った。デザインは、JR九州の特急列車や「富士登山電車」のデザ
インを手がけた水戸岡鋭治氏によるもの。外観は前身である初代・
富士山麓電気鉄道モ1形と同じ「さび朱色」に塗装。車内は木材を
多用したホテルのような空間となる。一部列車はスイーツが楽しめ
る「スイーツプラン」専用車両となる。「富士山ビュー特急」とし
て2016年4月に営業運転を開始した。
■8000系(2014年)

2000形の老朽化に伴い登場した特急型車両。小田急20000
形を譲受し導入した。8500系と同じく「あさぎり」号として富
士山の南側を走行していた車両である。2000形と同様に、外観
には富士山をモチーフとしたキャラクターが描かれる。座席定員制
車両には、ソファやセミコンパートメント、また子供向け座席など
座席のバリエーションの多さに特色がある。「フジサン特急」とし
て活躍する。
■6000系(2012年)

1000形の老朽化に伴い登場した車両。JR東日本205系を譲
受し3両編成へと改造。デザインは、JR九州の特急列車や「富士
登山電車」のデザインを手がけた水戸岡鋭治氏によるもの。カラフ
ルな外観に対して、室内は木材を多用した落ち着きのある雰囲気。
改造元の種車により番台区分され、205系0番台量産先行車から
の改造車が6000番台(画像。田の字窓が特徴)205系量産車
からの改造車が6500番台、205系3000番台からの改造車
が6700番台となる。2012年2月29日の「富士急の日」に
営業運転を開始した。
■6000系6500番台「マッターホルン号」(2016年)

スイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道との姉妹鉄道提携25周
年を
記念し、2012年に登場していた6501編成に同鉄道をイ
メージしたラッピングが施された。マッターホルン号は同編成で3
代目となる。2016年9月に営業運転を開始した。
■6000系「リサとガスパールトレイン」(2019年)

富士急ハイランド内のテーマ施設「リサとガスパールタウン」のP
Rのため、2013年に登場していた6003編成にキャラクター
のフルラッピングを施し登場した。2019年3月に営業運転を開
始した。
■6000系6500番台「トーマスランド号」(2018年)

富士急ハイランド内のテーマ施設「トーマスランド」が開業20周
年を迎えたため、6502編成にキャラクターのフルラッピングを
施し登場した。6502編成は、2013年に6003編成が導入
されて以来、5年ぶりに導入された編成であり、従来の6000系
とは、行先表示器のフルカラーLED化や車内のフローリングの模
様の違いなど細かな変更点がある。なお先代「トーマスランド号」
である5000系は座席がクロスシートであるが、当編成はロング
シートのままとなる。2018年3月に営業運転を開始した。
※矢印を画像にかざすと車内の画像へ。

■6000系6700番台(2019年)

6000系のうち2019年に導入された2編成は、中間車を先頭
車化改造を施した編成で、前面形状が大幅に異なる。また3号車に
はスーツケースなどの大きな荷物が置ける荷物棚が設置されている。
2編成が所属するが、いずれも特別装飾を施されており、6701
編成は富士急行線開業90周年記念車両として、富士山のシルエッ
トがアクセントとなる金色の車体となり、6702編成は富士急ハ
イランド内のテーマ施設「NARUTOxBORUTO富士木の葉
隠れの里」のPR車両となる。
■1000形・1200形(1993年)

3100形・5700形の老朽化に伴い登場した車両。当時廃車が
進んでいた京王5000系を譲受し導入、また台車のみは営団(現
東京メトロ)3000系の廃車発生品を使用している。座席形状に
よって形式が異なり、ロングシート車が1000形、ボックスシー
ト車が1200形となる。なお画像は2012年に登場した京王時
代のリバイバル塗装。同車が登場50周年を迎えるにあたり京王・
富士急・一畑の3社合同イベントの一環として登場した。
■1200形「富士登山電車」(2009年)

1200形1205編成を観光列車として改装した車両で「富士登
山電車」の愛称を持つ。JR九州の特急列車等のデザインを手がけ
た水戸岡鋭治氏がデザインを担当、室内は木材が多用される。塗色
は富士山麓電気鉄道モ1形と同じ「さび朱色」が施される。座席定
員制の快速列車として運行される(金曜日と点検日は運休)

■2000形(2002年〜2016年)

観光特急用として登場した車両。JR東日本の展望室付団体専用車
両「パノラマエクスプレスアルプス」を譲受し導入した。種車は6
両編成であったが、分割のうえ3両編成2本としたため展望車は編
成の片側のみとなり、もう片側は何の変哲も無い前面形状であった
矢印を画像に近づけると他方の前面形状に)車体には富士山をモ
チーフとしたユニークなキャラクターが描かれ全てに名前と性格が
設定された。老朽化のため2016年2月をもって引退した。
■5000系(1975年〜2019年)

車両不足に伴う補充用として製造された車両。そのため1編成のみ
の存在であった。当時の地方鉄道では珍しく車体長20m・車体幅
2950mmの大型車体となり、さらに初の冷房装置搭載車両であ
る。意欲的な設計が評価され、鉄道友の会「ローレル賞」を受賞。
後年は、富士急ハイランド内のテーマ施設・トーマスランドをPR
するため「トーマスランド号」として専用塗装で活躍した。最後の
自社発注車両であったが、老朽化に伴い2019年2月をもって引
退した。

■1000形・1200形(1993年〜)

数を減らしながらも未だ主力として活躍する1000形は、登場時
は富士山のシルエットを表現したブルーとホワイトの塗色であった。
当初は全編成がこの塗色であったが、特別塗装への変更や廃車によ
って数を減らし、最後まで登場時塗色で残っていた1206編成が
廃車となり、登場時塗色は2018年6月をもって消滅した。また
2009年に開業80周年を記念して登場した、昭和時代の標準塗
装リバイバル車両も、2020年に引退となった。
■1200形「マッターホルン号」(2006年〜2019年)

スイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道との姉妹鉄道提携15周
年を記念して1205編成(当初。現在は1201編成)が同鉄道
の塗色を模した塗装を施して登場した。運用は限定されておらず他
の車両と共通運用にて運転される。なお1205編成が2009年
に「富士登山電車」へと改造されたため、1201編成が2代目と
して活躍した。老朽化に伴い2019年2月をもって引退した。
■1200形「ヱヴァンゲリヲン」塗装(2011年〜2012年)

映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の公開を記念して1207
編成にエヴァ初号機および弐号機のラッピングを施した車両が登場
した。画像手前が弐号機、奥側が初号機。2012年11月より翌
年1月まで運行した。なお1207編成はキャンペーン終了後、そ
のまま引退している。
■モ1形(1929年〜1994年)

初代・富士山麓電気鉄道の開業に合わせて製造された車両。当初は
15m級小型車両であったが1952年より17m級中型車両へと
改造された。また一部車両は荷物車へと改造されるなどしたが、最
後まで残っていた事業車両が1994年に廃車され、全車引退した。
現在は1号車が、創業60周年の記念事業として復元のうえ河口湖
駅前に静態保存されている。